ススキに似た植物とは何?イネ科の草やすすきの外来種との違いを解説

「ススキ」といえば、日本の秋の代名詞といっていい植物。しかし、近年ではススキに似てるけどちょっと違う植物も増えているようです。
それは、主に外来種による影響なのですが、イネ科の植物でススキに近い草が日本にもだんだん入ってきているのです。
そこで、ススキと似た植物との違いや見分け方について、詳しく解説していきます。
ススキに似た植物とは?イネ科の草の正体。
「ススキ」はイネ科の多年草ですが、似ているが別種の草が数種類あります。
・ヨシ
・アシ
・オギ
などの種類があります。さらに、生息する地域によって微妙な違いがあるようなので、厳密に言うとさらに多くのススキに似た植物が存在しています。
そこで「ススキ」と似た植物の違いや見分け方について見てみましょう。
ススキに似た植物との違い、見分け方は?
ススキと似た植物はたくさんあるので、ここでは代表的なものとして「ヨシ」との違いについて解説します。
ススキとヨシの違いはどこを見る?イネ科の植物の違いですが、見分け方はやや難しいものです。
イネ科の草は細長い葉と茎が地上から縦に伸びる植物で、見分けがつきにくい植物です。ススキは群生する性質があり、似た見かけの別種と同じ場所で共生していることも珍しくありません。だから見分けがとても難しいのですね。
そうは言っておも、いつくか違いはありますのでススキとヨシの違いについてチェックします。
ススキと似た草の見分けるポイント
・穂に種ができると白いのがススキ。茶色っぽくなるのがヨシ
・葉の中央に白い線があるのがススキ。無いのがヨシ(ただしオギにも白い線はある)
・乾燥した場所に生え、株毎なのがススキ。平地に生えてくるのがヨシ
・茎に空洞がなく折れにくいのがススキ。 空洞で折れやすいのがヨシ
成長している途中の草だと見分けがつきにくいのですが、成長しきった状態であれば違いが出てきます。これらのポイントを見れば、ススキか違い種類か区別がつくでしょう。
また、イネ科の植物の見分けるコツとして、
・葉の付け根に筒らしい膜があるか、長いか短いか?
・葉の付け根に膨らみはあるか、毛は多いか少ないか?
このように葉っぱの部分で見分けるのがポイントとなります。
葉の付け根を見てみると、種類の見分けができるようになりますよ。
では次に、最近特に増えているイネ科の外来種について解説します。
ススキに似た外来種とは?
近年、なんとなくススキと違う、でもとても似てる雑草を見かけることが増えました。
このススキに似た外来種とは、名前を「パンパスグラス」といいます。「シロガネヨシ」とも呼ばれています。
原産はブラジルやアルゼンチンで、明治時代には既に日本に入ってきていました。秋には切り花として花屋さんでも販売されてる植物です。
パンパスグラスはやや寒さにや弱いという点がありますが、基本的には丈夫な植物で増殖力が強くどんどん増える特徴があります。日本では「その他の総合対策外来種」に指定されています。
しかし、ススキに似た外来種でも「特定外来生物」と定められた草があり、これは人や生態系を壊してしまうという弊害があります。
その植物の名前は「スパルティナ・アングリカ」といい、北アメリカ原産でイギリスなどで増殖、様々な形で世界的に広まってしまいました。
「スパルティナ・アングリカ」まだ日本では見かけられていませんが、干潟や河口域・入江などススキが好む環境に適応するので警戒を呼びかけています。
ススキによく似たイネ科の植物はとての多くの種類があります。在来種に加え、外来種も加わり日本全国に分布しています。
河原や草原の「ススキ」と思っていた草々も、ススキに似た植物たちが共生している状態です。
見た目にはほとんど区別ができないのですが、日本の風情や秋の風物詩としての価値を考えると、本来の在来種を守っていくことも必要なのかもしれませんね。
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